清水茜さん著の「はたらく細胞」という漫画はご存知でしょうか?
赤血球や白血球、血小板など、
体の中で働く細胞の働きを擬人化してわかりやすく伝えてくれる漫画です。
2018年にはアニメにもなり、話題となりました。
今回はそのスピンオフ作品である
「はたらく細胞BLACK」についてご紹介したいと思います。

こんな人にオススメ
・仕事でストレスが溜まっている人
・体調管理に不安がある人
・体に仕組みについて知りたい人
・生活習慣を改めたい人
あらすじ
毎日せっせと体中に酸素を運ぶ、新米赤血球。しかし彼の職場(世界)の労働環境は、徹底的にブラック――!! 飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足……不健康の総合商社のような世界で、過重労働の末に細胞たちは何を思うのか? これは、あなたの体の物語――。
引用元:amazon.co.jp
「はたらく細胞」では一般的な細胞の役割をわかりやすく説明してくれます。
一方働く細胞BLACKでは
宿主の体がストレスが多く、
飲酒、喫煙、さらに淋病や円形脱毛症、、、
というかなり劣悪な環境で体内がどんな状態になっているかがわかります。
「はたらく細胞」とは逆で
赤血球がメガネでおとなしい男の子で、
白血球が巨乳でキツメな女の子になっています。
劣悪な体内の環境ということもあり、
生活習慣病のメカニズムや体調を崩した際の薬の働きも紹介されます。
生活習慣を省みない劣悪な環境で働く細胞は
さながらBLACK企業で働くサラリーマンのよう、、、、
何のために働くのか?
この仕事に意味はあるのか?
必死で働くと改善されるのか?
このような悩みを抱えながら今日も細胞は働きます。
読み終わると、体の細胞を労わりたくなってきます。
BLACKな生活習慣が蝕む身体の健康
アルコール代謝の仕組み
ストレス解消のためにお酒を飲むのが好きな方も多いと思います。
お酒を飲んだ時に体内でどんな反応が起きているかがまとめられていました。
摂取されたアルコールは肝臓で酵素:ADHにより分解されてアセトアルデヒドになります。
作中では肝臓が体内の歓楽街、実際に解毒をする肝細胞がホステスとして描かれていました。
このアセトアルデヒドですが、体にとって有害な物質ですので、
さらに酵素:ALDHにより酢酸まで分解され、酢酸が水と二酸化炭素となり体外に排出されます。
肝細胞がアセトアルデヒドに苦しみながらも懸命にはたらく姿は健気で、
お酒は控えて肝臓を労わろうと思いました。
射精の仕組み、EDとは、、、?
性行為の際、血液は海綿体に流入して性器を勃起させます。
海綿体は細い血管と多くの空洞からなるスポンジのような構造をしており、
興奮時にはサイクリックGMPの作用で平滑筋が弛緩して血流が増えます。
このとき静脈の弁は閉じられているため、流入した血液は海綿体内にとどまり勃起します。
ストレスによりサイクリックGMPが不足していたり、血流が悪いと勃起が不十分でEDとなります。
「バイアグラ」の働きはサイクリックGMPを分解する酵素:PED5の働きを抑制することで勃起しやすくします。
ストレスを少なくしたり、血流を良くすることがEDの予防になります。
ちなみに作中ではこのあと淋病に感染してエライことになります。
淋病は性交渉によって感染し(感染率30%!?)ひどくなると、不妊にもつながります。
命がけで淋菌と戦う白血球(女)の姿に感動します。
ちなみに膿は白血球の死骸です。
抗生物質のありがたみがわかります。
ストレスからの円形脱毛症
キラーT細胞という細胞をご存知でしょうか?
体内に侵入した細菌やがん細胞を殺す働きをもつ免疫細胞です。
キラーT細胞はヘルパーT細胞の命令で異物を排除します。
円形脱毛症はこのキラーT細胞が誤って、毛根の毛母細胞を破壊するために進行します。
原因としては精神的なストレスによりヘルパーT細胞が錯乱して、
キラーT細胞に毛母細胞を攻撃するように指示することが挙げられます。
さらにヘルパーT細胞はサイトカインを分泌し、キラーT細胞を活性化します。
脱毛に使用されるステロイドはヘルパーT細胞の働きを抑制します。
まとめ
私も昔、ストレスや過酷な仕事の環境で体調を崩したことがあります。
不健康な生活習慣を改める必要があると感じながらも、
やめないといけないのはわかっているけど、、、、と言って
なんとなく今の生活を続けている人も多いと思います。
「はたらく細胞BLACK」では
生活習慣と体調の間の因果関係をわかりやすく説明してくれるので、
健康的な生活を送りたい方は、生活習慣を見直す良いきっかけとなると思います。
また、ストレスは精神的な要因ですが、身体に与える影響は非常に大きいものだと感じます。
気合で解決できると思って、ストレスをため続けると、ハゲやEDになってしまい悲惨です、、、
かわいい肝細胞に負担をかけないように、お酒はほどほどにしましょう。
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