ハリーポッターの裏話!「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」

マーケティング

テーマパークは好きですか?

私は絶叫マシーンはあまり得意ではありませんが、

テーマパークの雰囲気や非日常的な体験は大好きです!

一方、テーマパークは仕掛ける側(マーケティング側)にしてみると

生活に必ず必要ではないので、

消費者のお財布事情の影響を受けやすいカテゴリーでもあります。

今回は大阪にある世界有数のテーマパーク

ユニバーサルスタジオジャパン (通称:USJ)のマーケティングに関する本

「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」

をご紹介いたします。

管理人
管理人

こんな人にオススメ
・テーマパークが好きな人
・うSJにこれから行く人
・マーケティングに興味がある人

あらすじ

ハリウッド映画のテーマパークとして2001年に大阪に誕生したユニバーサル・スタジオ・ジャパン。初年度こそ年間1100万人を集めたが、それ以降は集客が伸びず、2009年度は700万人台にまで減ってしまった。このピンチをどう乗り越えるのか?お金がないならアイデアを振り絞れ!後ろ向きコースター、ゾンビの大量放出、絶対生還できないアトラクション…斬新な企画を次々打ち出し、USJはV字回復していく。
引用元:Amazon.com

3月下旬に関西旅行でUSJに行くので、その前に復習として読んでみました!

2001年にオープンしたUSJ。

初年度は年間1300万人が来園し、非常に盛り上がっていました。

しかし、年々来園者は減少し、2009年には800万人以下となっていました。

著者の森岡さんはP&Gで北米におけるパンテーンのマーケティングを担当しており、

USJにヘッドハントされます。

その後様々な施策でUSJをV字回復し、

USJの目玉アトラクションであるハリーポッターエリアを開設しました。

ハリーポッターエリア開設への投資金額は450億円!

年商約800億のUSJにとっては莫大な投資です。

なぜ、開設に踏み切ることができたのか?

どのようにして開設までの困難を乗り換えたか?

そしてマーケティング担当に必要な

アイデアへの執着や粘り強さもを学ぶことができます。

なぜ映画以外のコンテンツも扱うようになったのか?

USJときいて多くの方がイメージされるのは

「ハリウッド映画のテーマパーク」

例えば、JAWSやジュラシックパーク、ターミネーターのアトラクションを

思い浮かべるのではないでしょうか?

実際にはオープン当時はそのような方針でPRし、

ディズニーランドとの差別化を測っていました。

オープン時のキャッチコピー、CMは下記のようなものでした。

THE POWER OF HOLLYWOOD(2001-2002)

映画の世界に飛び込もう(2003-2004)

しかし、最近ではハリウッド映画以外でも、

モンハンやワンピース、エヴァンゲリオン、コナン、ゴジラなど

幅広いコンテンツの導入にも積極的です。

この背景にあるのはUSJが顧客の再定義を行い、方針を改めたからです。

本書ではそのあたりの理由も詳細に記述されています。

映画のテーマパークだけでは不必要に狭い

著者の森岡さんはUSJの集客目標を1000万人/年を安定して達成することと定めました。

当時のUSJの集客は700万人ほどでしたので、その1.5倍の目標です。

映画のテーマパークとして強みがあるUSJですが、この目標を達成するには

これまでと異なる客層にもアプローチが必要になります。

そこで考えたのが

子連れの客層と映画以外のエンターテイメントを愛する客層です。

子連れの客層

USJのアトラクションは映画好きの大人向けのものが多く、

子供では楽しめないものが多かったです。

そこで子供が好きそうなキャラクター(スヌーピー、キティなど)をメインとした

「ユニバーサルワンダーランド」を開設しました。

映画以外のエンターテイメントを愛する客層

ゲームやアニメ、漫画などのエンターテイメントの中で映画は一番大きい市場です。

しかし、それでカバーできるのはエンターテイメント全体の1割ほど。

集客を増やすためには、

ほかのエンターテイメントのファンにもアプローチできる仕掛けが必要です。

「人に感動を与える」

その意味では映画もほかのエンターテイメントも同じです。

一流のブランドをUSJの高い品質でアトラクションにすることで

USJを映画のテーマパークでなく、

「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」

として再定義しています。

この部分の改革が反発が大きく、難しかったと森岡さんも語っています。

戦略のフレームワーク「BASiCS」から考えると?

以前紹介した「白いネコは何をくれた?」という本では

「BASiCS」という一貫した差別化戦略のフレームワークを紹介していました。

BASiCSでは自社の独自資源に根ざした、

強みを軸に一貫したプロモーションを考えます。

USJの方針の変更でBASiCSはどのように変わったのでしょうか?

オープン時のBASiCS

まずはUSJの独自資源から考えてみたいとおもいます。

独自資源は会社の歴史から考えることができます。

USJは2001年3月31日にオープン、

クリエイティブ総監督にはスティーブン・スピルバーグが担当しています。

ユニバーサルスタジオ社が手がけたテーマパークとしては

ハリウッド、オーランドについて世界で3番目で、

米国外進出第1号となっています。

このように見ると独自資源としては

・本場ハリウッドの映画監督が手がけたアトラクション
・ハリウッドのコンテンツが使える

といったものが挙げられると思います。

そしてその独自資源を活かす戦い方として、

「映画のテーマパークとして売り出す!」

というのは正しい戦略だと思います。

BASiCSに当てはめると下記のように考えられます。

B:映画のテーマパーク
A:ハリウッドの版権
S :スピルバーグ監督監修の圧倒的な質のアトラクション
C :映画好きの顧客(大人)
S :「THE POWER OF HOLLYWOOD」

方針転換後のBASiCS

USJは「映画のテーマパーク」としては大成功し、認知度もかなり高いように思います。

しかし、集客人数を700万人から1000万人へと1.5倍にするためには、

BのBattleFieldを変更し、それに合わせた戦略を考える必要があります。

映画以外のコンテンツをUSJの強みを活かして取り入れる。

そのためにはブランドが一流であること、

そして、アトラクションの質が高いことが必要です。

USJの強みの一つは世界最高ブランドであるハリウッド映画を

高品質なアトラクションとして実現してきたことです。

この強みを活かすと映画以外のエンターテイメントを

高品質なトラクションとしてすることができます。

つまり更なる集客のためにバトルフィールドを見直し、

自社の強みを再定義することで、

新たな試みを一貫性を損なわず実行できたのだと思います。

生まれ変わったUSJのBASiCSは下記のように考えられます。

B :テーマパーク業界全体
A:質の高いアトラクションを作成し続けてきた経験
S :選び抜かれたコンテンツをもちいた高品質なアトラクション
C :各コンテンツのファン
S :「世界最高をお届けしたい」

アイデアの見つけ方 フレームワーク

この本では著者の盛岡さんがアイデアを考えつく時に実践しているフレームワークも紹介しています。

アイデアを生み出す際には下記の順番で考えます。
1目的
2戦略
3戦術

まず初めはそのアイデアが満たすべき条件を徹底的に考えます。

これは言い換えると、

なぜアイデアが必要か?

その目的を明確にすることです。

もし目的が明確でけれあば、

アイデアを考えることに集中できず、よいアイデアを生み出せません。

本書では、

限られた予算で集客インパクトを向上するためにアイデアを考えていました。

ですので、そのアイデアが満たすべき条件は

低予算で既存の設備を活かしながら、

狙った客層にアプローチするというものが多かったです。

一見困難な要件ですが、

目的をはっきりさせることでアイデアが生まれやすい環境になります。

というかアイデアがなければその目標は達成不可能なので、考えざるを得ません。

アイデアが満たすべき条件が決まると、

謎解きゲーム様な感覚でアイデアを考えます。

こうして思いついた戦略を、実行する際の戦術まで落とし込みます。

すでにあるアイデアを頂く「リアプライ」のメリット

よいアイデアを生み出すため、

既存の事例からアイデアを頂くことをリアプライといいます。

日本人は0から全て始めることを美徳と捉えがちですが、

それでは生み出されるアイデアは限られてしまいます。

リアプライのメリットとしては

1成功事例があるのでスピードが早い

2成功の確率が高い

3アイデアのストックが増える

と言ったことが上げられます。

そのまま真似してしまうとパクリになりますので、

戦術を真似るのでなく戦略に注目して真似します。

戦略を真似することで、アイデアを生み出すための引き出すを増やせます。

自分に関係する市場や競合のアイデアだけでなく、

さまざまな分野のマーケティング戦略をストックして活かします。

また、成功の確率を上げるには、

その戦略の成功要因を認識する必要があります。

これはハッキリと分からないことの方が多いので、

自分で情報を集めて、背景を予想することもあります。

成功要因はたとえば、市場の動向や、その会社の強み、

ターゲット顧客、顧客特性、売上推移、、、などさまざまです。

成功要因と戦略、戦術をまとめることで

実際に使える形でアイデアが整理されます。

おわりに

マーケティングの仕事の難しさと面白さは

ハッキリとした正解が見つからない点だと思います。

ですので、様々なアイデアが必要となり、

アイデアを実行前にできるだけ成功に導くために

リサーチを行ったり、フレームワークを用いたりします。

今回の記事でも書きましたが、

マーケティングやビジネスの事例を見て成功要因を分析することは非常に大切です。

学んだことが整理できますので続けていきたいと思います。

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